10.6.2 relayService
送り側(左側)のWebAppsが、受け側(右側)のwebAppsに情報を送るなら、直接接続するのが簡単そうです。これはピアツーピア通信と言います。
実はこれは簡単ではありません。webAppsはインターネット上のあらゆるコンピュータ(サーバやブラウザの乗ったPCも含め)にURLでアクセスする必要がありますが、相手のPCにURLでアクセスすることは難しいのです。
一方、(あらかじめ用意されていれば)ウェブサーバにはURLでアクセスできます。そこで登場するのがrelayServerです。下図のようにrelayServer(Web Socket Relay Service)を介してwebAppsが通信します。
relayServerは特定のウェブサイトの固有名ではなく、「ウェブアプリ間でリアルタイム性の高いデータのやり取りを仲介する」という機能を持ったウェブサイトの抽象的な名称で pub/sub services と呼ばれることもあります。(SNSとかblogとかというのと同じです)
relayServer はトークン(ユーザーやシステムごとに割り当てられたランダムな文字列)ごとにスペース(図の濃い青色)が設けられ、その中にいくつかのチャンネル(図の茶色)を置くことができます。
同じトークンとチャンネルにアクセスしたウェブアプリ同士が通信でき、図ではウェブアプリは2個つながっていますが、何個でもつなげることができます。チャットスペースのようなイメージですね。